3本目:『サラの鍵』
教訓:自分の名前を相手に知らせること、および、相手の名前を知ることは、とても重要な方策。
フランス国家主導のユダヤ人迫害についての映画。
なんだか「つらい時代」についての話が続くな。これも、そもそもそんなことさえなければ背負わなくていいものを背負ったり、恐ろしいことに知らずに関わらされていたりしていた話。
つらい過去は消せない。でも、それに向き合うことで、いい方に切り開かれる未来もあって、という風に上手にまとめていて後味よかった。
でも、真実をどこまで暴き、そしてどこまで知らしめるかは難しい問題だ。文化によってその善し悪しが違う気もする。欧米(キリスト教圏?)は、全部ぶちまけて懺悔してこそ赦され救われるっていう価値観があるのかしら?よく映画を観ていて、「そんなご老体に本当のこと言わなくてもいいじゃん」とか「知らせない愛情ってあると思うけど」とか「秘密は墓場まで持って行ってこそサムライだろ!(違)」などと思うことがある。
この映画もちょっとそこらへん、過去を暴いたことで壊された幸せには、自分はもやもやした。おばあちゃんなんかは、そっとしといてあげれば良かったのに。
まあ、作り手が本当にこういうことがフランスであったんだよって伝えたいのは、他でもない観客で、そのための一手段なんだから、いいんだけれども。
話は変わるけれども、これ、エイダン・クインが出ていて。
この人と言えば忘れられないのはジョニー・デップが主演してた『妹の恋人』で演じていたヒロインのお兄さん役。スティーブっていう金魚を飼っているのだけれど、死なせてしまい、「自分は金魚すら育てられない男だ」とか言ってしょんぼりするキャラだった。
ああ、スティーブの飼い主よ、そんな姿になって…としみじみ。
あの映画、楽しかったな。兄の相手役がジュリアン・ムーアだったりして、今思えば結構豪華。
妹の恋人 (特別編) (ベストヒット・セレクション) [DVD]
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2007/11/21
- メディア: DVD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (7件) を見る