ずっと前に録画していた『マンオンワイヤー』をやっと観た。
70年代に、ツインタワーに渡したワイヤーの上を歩いた、「ゲリラ綱渡り」についてのドキュメンタリー映画。ああ、ツインタワー!
映画の意図とは別の部分に対する感慨を強く持ちつつ、観終わってテレビ放送に切り替えたら、偶然にも911のドキュメンタリーをやっていて、あのビルに飛行機が突っ込む映像が流れたからもうびっくりした。丁度その時に触れているものと関連した物事が、芋づる式に向こうからやってくることって、よくある。
呼ぶのだろうか。
マン・オン・ワイヤー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2009/12/19
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映画は基本的には、酔狂の話だ。でも壮大な酔狂は、やっぱりちょっとわくわくする。
実際に渡ったパフォーマーの周辺の人々も、きっとわくわくしたのだろう。そして、あれこれ算段し、協力し、いくつかの挫折の後、試みは成功し。パフォーマーだけに強く強くスポットライトが当てられて、ひとつの目標のもとに集っていた人間関係は霧散してしまう。
映画の最後でようやく二つのビルの間を歩き、夢を実現できた、という話なのに、やたらと後味が苦かった。確かに何かを達成して深まる人間関係もあれば、達成と同時に切れ切れになるそれもある。なんだかその点がやたら胸に沁みた。
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2011/11/02
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酔狂といえば、最近レンタルで観たこれも。
「アンタが余計なことをしなければ、全員平和でいられたのに!」というのは言いっこなしなのだ。
「凶悪に見える人間どもは被害者なのよね、実際…」とか思っちゃダメなのだ。
そういう境地に観客を陥らせずに主人公の方に感情移入が出来るように、きっと作ってあるのだろうけれど、そのツボにハマれなかったんだ。
とりあえず私、「AとBどっちがいい?」って聞いて来て「B」って答えると「やっぱりAにしない?」って言って来る男は嫌いだよ。